ビジネスや日常生活で英語を使う際、聞き手の興味を惹きつけ、集中を保ちながら話すためには、どのような点に注意すべきでしょうか。
本記事では、誰でも比較的簡単に取り入れやすい「聞いてもらえる英語」を話すための具体的なコツを
- 良くない例
- どうすれば良いか
- 具体ステップ
を通して紹介します。

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聞いてもらえない英語のありがちなパターン
聴衆が自身のPCやスマートフォンを見始めたり、考え事をしたり、眠そうになったりする
「聞いてもらえない英語」
には、いくつかパターンがあります。
メッセージが不明確
主張点がどこにあるのか分からないケース。
何を論点としたプレゼンなのか分からないといった場合、聞き手は消耗しやすくなり、集中も切れやすくなります。
構成が分かりにくい
予兆なく急に例から入る、論点と無関係な話題が長く続くなどのケース。
話の方向性や遷移が予測できないため、これも聞き手が疲れてしまいます。
英語が複雑
長く複雑な文は聞き取りにくく、非ネイティブにとって文法的なミスや不自然な表現が増えるリスクを高めます。
日本語の直訳文などは、複雑なだけでなく不自然な英語にもなりがちなため、注意が必要です。
棒読み
重要なメッセージが他の情報と同じトーンで話されるため、どこが核心か分かりにくく、聴衆の集中が切れてしまう原因になります。
改善の方向性
前項の、ありがちな各パターンに対応して、どんな方向性で改善していくことがでるか見ていきます。
メッセージ性:「伝えたい」を大切に
デール・カーネギーは、著書『話し方入門』の中で、人前で上手に話す秘訣として、「人に伝えたいと切望するものがある」ことを条件の一つに挙げています。
強いメッセージ性、一貫性が、聞き手の関心を持続させる土台となります。
寄り道は最小限に、また例えば数分に一回、聴衆をメインテーマに連れ戻すようなコメントを入れるなど、工夫できると良いでしょう。
構成:目次や帰着点を聴衆と共有する
話の構成が論理的で分かりやすいことも重要です。
例えば、プレゼンテーションの冒頭で結論や全体像、方向性が明確に示されていると、聞き手は最小限のエネルギーで話を追うことができます。
日本語では「起承転結」で結論が最後に来ることもしばしばですが、英語の世界では、
「結論→結論を後ろ盾する例→結論を繰り返す」
のような流れの方が、話の流れが予測可能になり、聴取の集中力が持続します。
短文にする
非ネイティブであれば特に、文章が長ければ長いほど、明瞭に響きにくくなるリスクが上がります。
シンプルで短い文章であれば、文法的な誤りや発音ミスを最小限に抑えられ、きれいな抑揚が付いていなくても聞き手がスムーズに理解できます。
長く複雑な文章は、それを正確かつ美しく発音しなければ、伝達力はかえって低下してしまうリスクがあることに注意が必要です。
抑揚を付ける:文節や強調語を明確化
メッセージ性の高い単語やキーポイントは、高めの音程(ハイピッチ)で、目立つように発声します。
また長い主語の最後の語、副詞節の最後の語なども、
- 音程
- 速度
- 間
などを変化させることにより
- 「まだ文が続きます」
- 「ここまでがひとまとまりです」
という「合図」に代えることができます。
これらの「抑揚」が付くと、話し手が何を最も伝えたいのかが、音響的に強調され、聞き手に確実に届きます。
具体ステップ
それでは
- 「メッセージ性」
- 「構成」
- 「シンプルさ」
- 「抑揚」
を改善するための具体ステップを見て行きましょう。
メッセージ性:最初に「オチ」を言う
まず、伝えたいコンテンツのメッセージを明確化することが最も大切です。
メッセージ性の観点から、「誰が」「何を」知りたいのかを深く考え、帰着点(オチ)を決めましょう。
そのプレゼンに求められるもの、自分が盛り込みたいものを検討し、プレゼンの「目的」を具体的に設定し、ピンポイントで帰着点(結論)を固めていくことが大切です。
構成:開始12秒で目次を言い終わる
メッセージを効果的に伝達するための「構成」について考えます。
人の集中力は12秒程度と言われています(最近では8秒とも)。英語のプレゼンでは、最初の12秒で結論を伝えてしまうことを推奨します。
例えば大雨で向上が浸水してしまって、生産が大幅に遅れている場合などは、「3か月分の生産がなくなりそうです」など相手が知りたい事を先に述べるなど工夫しましょう。
オチを述べてから、プレゼン全体で何を話すかを簡単に述べ、各論(1項目、2項目…)と進み、最後にまとめ(対策など)でプレゼンを終結させます。
構造のポイントは、先に目次を見せ、終始シンプルな展開で進めることです。
シンプルな英語:AIで短文にする
非ネイティブスピーカーである私たちは、単語選び、文法、抑揚を間違えるリスクを常に負っています。その中でメッセージを効果的に伝達するためには、シンプルで短い英文で構成することが最も有効な戦略です。
たとえばChatGPTに和文のカンペを読み込ませ、「英語初級だけど端的にわかりやすいプレゼンにしたいので、短文で要点を得た英語カンペを作って」とお願いすればそのまま読めるカンペが出来上がります。
抑揚への意識
特に抑揚をつけたいのは
- 長い主語の終わり
- 副詞節の終わり
- 強調語
の3点です
例えば、”Believe it or not, most of the machines that people in developed nations use were invented during the last 200 years.”(信じようが信じまいが、先進国の人たちが使うほとんのどの機器は、この200年で発明されました)という文章。
下記の太字で、高めに言ったり、一呼吸入れると、文節、強調箇所が明確になり、聞き取りやすくなります。
③Believe it or not, most of the machines that people in developed nations use were invented during the last 200 years.
AIに、「英語の抑揚がどの語につくか判断する練習をしたい。長い主語の終わり、副詞節のおわり、強調語など、抑揚をつける必要のある個所を複数含む練習文を作って」とおねがいし、回答し、そのまま添削してもらうと良い練習になるでしょう。
TTSMaker などのネイティブの読み上げツールも抑揚練習に活用できると良いでしょう。
トヨタ会長の豊田章夫さんのスピーチをお手本にした抑揚練習に関連した記事はこちら👇
発音は関係ないの?
ここまで読み進めて、「聞きやすさの話なのに、発音には触れないのか」と思われた方もいるかもしれません。
発音には、①文字の発音(THとSの違い)、②単語の発音(アクセントやシラブル)、③文章の発音(抑揚)というレベルがあります。
前述の通り、**③文章の発音(抑揚)**は、「伝わる英語」のためにトレーニングすることが強く推奨されます。では、①と②は必要でしょうか。
① 文字の発音(THやR/Lなど)
結論から言うと、文字単位の発音(例:TH を S と発音するなど)は、文全体の聞きやすさには実はあまり影響がありません。thought を「トート」と発音しても「ソート」と発音しても、抑揚が合っていればほとんど通じます。
② 単語の発音(アクセントとシラブル)
アクセント(強勢の位置)とシラブル(音節の数)は重要です。例えば、日本語の「ドラム」は「ド・ラ・ム」で3音節ですが、英語の drum はで1音節で、drumという単語は英語ではドラムではなくジャムと言った響きになります。英単語を発する際、日本語のアクセントや音節数で発音すると、聞き手は何を言われたか分からなくなるリスクがあります。
drumのように日本語と英語で響きが大きく異なる単語については、音声を必ず確認し、正しいアクセントとシラブル数を正確に覚える必要があります。影響の少ない単語も多いですが、通じない単語にならないよう、慎重に扱っていきましょう。
おわりに
英語スキルは習得に根気が必要ですが、「伝わりやすくする工夫」テクニックで、即効きやすいです。
「メッセージの明確化」「構成の工夫」「抑揚への意識」など、意識してみましょう。
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