Circumstance は状況」と良く訳されますが、Situation Status と決定的に異なる本質を持っています。それを知って、Circumstance, Situation Status を使い分けられるようになってみましょう。
Circumstance の語源 「事象そのものではなく、取り巻く環境」
https://www.etymonline.com/word/circumstance
「周囲に(circum)立っ(sto)ていること(-ance)」
状況そのものというよりは、「あくまでも当事者の”周り”に存在している状況」のようなイメージです。という事は、「状況」と訳すことも多いですが、「境遇」の方がコアイメージは掴みやすいかもしれません。
”circumstance”に似た単語で “situation”(状況) “case”(場合) “environment”(環境) “condition”(状態) などありますが、”circumstance”はその中でも「当事(者)を取り囲む様に発生している事柄」について述べる時に適していそうですね。
Circumstance (名詞) 「状況」「境遇」「状況証拠」
https://eow.alc.co.jp/search?q=circumstance
オンライン辞書では、「状況」、「境遇」、「状況証拠」などとでてきて、特に「状況証拠」”circumstantial evidence”については、、法律用語で「間接的な証拠」(直接的な証拠と比べると、周りを取りまくような間接的な証拠という用語になります。
ここでもやはり語源に通じ、状況そのものではなく対象物を取り巻く環境という意味での「状況」と理解する事ができそうです。
Wildly circumstantial 「野性的に状況的?」
“wildly circumstantial” という表現を耳にしたことはあるでしょうか。
筆者が最近アメリカドラマで耳にしたフレーズでこの記事を書くきっかけになったのですが、直訳すると「野性的に状況的」になります。
少し話が逸れますが、 “wildly” は、「荒々しく」、「熱心に」、「極めて」、「向こう見ずに」、「野生の状態で」など訳す事ができ、「極めてに状況証拠的」(直接的な証拠がない)と訳すと良いのかなというところです。
Circumstance のコアイメージを掴む例文
・the circumstances suggest murder 状況証拠が殺人を示唆する
・rose from difficult circumstances 厳しい環境下で育ったバラ
・blame circumstance 境遇のせいにする
Circumstance のもう一つの意味「ある物事のゆく末を左右する条件」
例文を探していたところ、オンライン辞書で、Circumstance の意味の一つとして、’A condition, fact, or event accompanying, conditioning, or determining another : an essential or inevitable concomitant’ とあり、
https://www.merriam-webster.com/dictionary/circumstance
“circumstance” には、「ある物事のゆく末を左右する条件」という意味もある事がわかりました。
例文では、the weather is a circumstance to be taken into consideration 「天候は考慮すべき条件である」と表現されています。