お金を掛けずに英語ができるようになりたい ― 英会話編

英語を学びたい、特に英会話ができるようになりたいと思っても、「スクールやコーチングを利用するのはお金がかかる」「時間も限られている」という現実が立ちはだかります。

しかし近年は、AIや無料で公開されている音声・映像教材を活用することで、ほとんど費用をかけずに効果的に学習を進めることが可能になりました。

ここでは「必要最低限の語彙・文法・身の回りのテーマ」を軸に、お金をかけずに効率よく英会話力を身につける方法を整理してみます。

大切なのは、無理なく継続できるシンプルな学習法を積み上げることです。

必要最低限の語彙・文法・テーマを押さえる

「網羅」は正義ではない

英会話に必要なのは「すべての文法事項を網羅すること」でも「数千の単語を丸暗記すること」でもありません。むしろ、限られた時間で効率的に成果を出すためには、自分がよく使うであろう語彙や表現、最低限の文法をまず身につけることが重要です。

教材は身の回りの英語

そのためにおすすめなのが、「①場面を絞った作文での身近なフレーズ習得」「②重要構文の理解」「③基礎単語の暗記」「④音読とシャドウイング」という4つの取り組みを並行して行う方法です。これらを同時に進めることで、インプットとアウトプットのバランスが整い、短期間でも会話に必要な土台を築くことができます。


「英語の世界に入る」ではなく「自分英語の世界を作る」

①身近なシーンの作文を作り、フレーズを蓄積する

最初のステップは「自分が英語で話したい場面を具体的に決めること」です。職場で同僚と雑談したいのか、旅行で買い物をしたいのか、SNSで海外の友人とやり取りしたいのか。場面が定まれば、必要な表現は一気に絞られます。

具体的な方法は次のとおりです。

  • 日本語で300語程度の作文を書く(話したい内容を自由に書く)
  • それをAIでシンプルで自然な英文に翻訳してもらう
  • 「音読さん」などの無料音声ツールで英文を読み上げてもらい、音声を保存する(原稿と音声が教材になります
  • 保存した音声を精読(語彙、文法を完全に理解する)後、毎日3回ほど聞き、慣れてきたら声に出してリピート、さらにシャドウイングに発展させる。文法の不明点は「なぜこの和文がこの英文になるのですか?」など、チャットGPTに質問しても良いです。
  • そして最後に大切なステップが、フレーズのリスト化と復習です。作文に登場したフレーズ(語彙一語でなく目的語を伴う句)をエクセルやルーズリーフに日→英の順で書き溜めて、日→英で日々復習して行きましょう。

複数(例えば10個)のテーマでこのサイクルを回すだけで「自分の言いたいことを自分の口から英語で出せる」感覚が身についてきます。YouTubeなどで公開されているシャドウイングのやり方なども必要に応じて参考にしてみましょう。


②重要文法を何とかマスターする

作文と並行して英会話にどうしても必要な知識が、「文の骨格」を支える文法知識です。
特に下記の文法項目は英会話において必須項目となります。

  • 基本文型(特に主語述語の基本概念)
  • 品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞の役割や見分け方)
  • 副詞節(when, because, if などの「~だから」、「~なら」などの接続詞を伴う分の作り方)
  • that節(「~と言った」など、節を引用する言い方)
  • 関係詞(who, which, that など「女の子」を「椅子に座っている女の子」に作り替える言い方)
  • 動詞の形容詞化(Surpriseは動詞で「驚かせる」 Surprising になると形容詞で、「驚くべき○○」と使える事)

これらはすべてできるだけ「なんとなく」ではなく、完全に理解する事をお勧めします。時制や冠詞(a the など)上記以外にも多くの文法項目がありますが、上記はいわば英語という木の幹、知らなければ右も左も分からない文法です。最近は「Try it」などの無料解説動画や英語学習系YouTuberによる解説が数多く公開されていますので、それらを活用すればコストゼロで基礎を固めることができます。ChatGPTからも分かりやすい説明、例文、練習問題などあらゆる学習ツールを得る事ができます。


③単語はまず800語を目指す

並んで欠かせないのが語彙力です。ただし何千単語も暗記する必要はなく、まずは「中学から高校基礎レベル」にあたる800語を押さえることを目標にしましょう。

参考になる単語帳としては、次のようなものがあります。

  • 『ターゲット1400』
  • 『パス単 準2級・2級』

これらの中から最初は800語程度まで覚え得る事をまずは最初の目標としましょう。また忘れずに、AI作文やリスニング練習の中で出てきた単語もリスト化し、復習していきましょう。


④音声学習は出来るだけ毎日

先の作文のシャドウイングなどで、ネイティブ音声に触れられる機会がありますが、これだけでは足りません。音声学習は不足しがちな必須栄養素の様に捉え、できるだけ毎日、一定量聞き続けるようにしましょう。また語彙、文法を学ぶ際も、できるだけ口に出したり、発音を音声で確認する機会を多く設けるように心がけましょう。

  • 作文の音声利用は積極的に(シャドウイングが難しい場合は、一度音声を止めて一文ずつ読みながら真似する方法でもOK)
  • 語彙、文法関連も音声が聞ける機会、口をうごかせる機会があればすかさず利用する
  • ケンドラ・ランゲージ・スクール(下記動画)などを利用して、できるだけ基礎的な内容のうちからネイティブの自然な音声(教科書の音声よりも実際は聞き取りにくいです)に慣れる習慣を付ける


無料ツールを最大限に活用する

ポイントは適切な組み合わせ

現代は英語学習者にとって非常に恵まれた環境です。AI翻訳、音声生成、YouTubeの解説動画、ポッドキャスト、オンライン辞書など、すべて無料または低コストで利用できます。

例えば、

  • ChatGPTなどを使って英文を添削・翻訳
  • 音読さん」でナチュラルな音声を生成
  • YouTubeでシャドウイング解説を視聴
  • 無料アプリで単語暗記を習慣化

これらを組み合わせれば、英会話に必要な基礎力は独学で十分に習得できます。


まとめ

「学習項目を広げすぎない事」と「自分に合ったツールを使う事」

アプリやAIが無い時代は英語は「テキスト数冊+英会話レッスン」で身に付けていました。今はツールがありすぎて却って他のツールに目が行ってしまったり、いくつもアプリを跨いで一つの取り組みをし、横断作業に疲れてしまうという例も現れ始めています。

英会話であれば、大切なのは、
何を話したいのかに照準を当てる事、そして、それだけを集中的に伸ばしてくれるツールを使って行く事

  • 場面を絞って作文・音声練習(話したいコンテンツにフォーカス)
  • 重要構文を少しずつ理解(話すための最低限の英語ルールにフォーカス)
  • 基礎単語を800語まで習得(話すための最低限の英語ルールにフォーカス)
  • 音声トレーニングで耳と口を慣らす(相手の話を理解する事や話し慣れる動作強化にフォーカス)

これらを並行して取り組めば、数か月でも「話せる実感」が得られます。
既に英検2級やTOEIC700点前後の中上級者であれば半年順調に進められれば日常会話での不自由はかなり少なくなっていくでしょう。
費用をかけずに、無料ツールやAIを最大限活用して、自分に合った学習スタイルを確立していってくださいね。

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