国際的なビジネス環境では、会議英語の習得は避けて通れない課題です。会議英語のポイントは「聞き」と「話し」を分けて、それぞれに適した方法で鍛えることです。リスニングとスピーキングの両輪を揃えることで、初めて会議の場でも安心して発言できるようになります。ここでは、それぞれの効果的な学習法について詳しく解説していきます。
「聞き」の学習法
会議での「聞き」に対応するには、二つの方向からのトレーニングが有効です。ひとつは、自然なネイティブ音声を通じて耳を慣らすこと。もうひとつは、自分の業務に関連した専門用語や業界特有のフレーズを集中的に学ぶことです。
まずリスニングの基礎作りとして、自然なスピードで話される英語に触れることが欠かせません。おすすめの方法は「ディクテーション(書き取り)」です。例えば こちらの動画教材 を利用して、1文ごとに音声を繰り返し聞き取りましょう。最初は速く感じても構いません。何度も繰り返し聞き、書き取れたら意味を確認し、文法や語彙を調べながら理解を深めてください。最後には、音声に合わせて5回程度シャドウイングを行い、その文を「自分のもの」にしていきます。
中上級者であれば、TED Talks(TED公式サイト)やネイティブのVlog、ビジネス系配信などを素材に活用するのも効果的です。より長いスピーチやまとまりのある会話の一部の要約練習などを行うことで、高度なリスニング力と要約力が養われます。特に、自分の業界と関連するテーマを選ぶと、実務に直結する知識とフレーズの習得にもつながります。
「話し」の学習法
会議で発言する力を養うには、無駄に広い範囲の英語を学ぼうとするよりも、自分にとって必要なテーマに絞り、効率的に学習することが大切です。会議で必要とされるのは、一般的な日常会話ではなく、業務上の意見や状況を的確に伝えるスキルです。したがって、トレーニングの中心は「自分の業務内容や関心に即したフレーズ習得」となります。
具体的な方法の一つとして「日本語作文をもとに英語教材を作る」アプローチがあります。例えば「現在の職務内容の紹介」をテーマに、日本語で500語程度の文章を書いてみます。それをChatGPTなどで英訳し、スクリプトを作成します。さらに、そのスクリプトをネイティブ音声に変換して教材化することも可能です。無料サービスの「音読さん」を利用すれば、自然な音声を手に入れられます。
作成したスクリプトは、精読・シャドウイング・フレーズ暗記に活用します。1テーマが身についたら、AI英会話で実際に会話練習を行い、発言の中でその表現を使ってみましょう。この流れを繰り返すことで、学んだフレーズが実際の会議の場でも自然に出てくるようになります。更にAI英会話を通してまだ見つけ切れていなかったフレーズにも多く出会うことができます。
学習のステップと広げ方
会議英語を実務に活かすには、まずは1テーマずつ確実に仕上げることが肝心です。「業務内容の紹介」「現在の課題と解決策」「チームの成果報告」「次の四半期の目標」など、自分の職務に直結する題材をテーマに選びましょう。1テーマごとに、日本語作文→英訳→音声化→精読・シャドウイング→実践会話練習という流れを回していきます。
この方法で5テーマ、10テーマと積み重ねていくと、会議で必要な発言の大部分が自分の中に準備されることになります。積み上げたフレーズや表現が多くなるほど、発言の引き出しが豊富になり、会議でもスムーズに反応できるようになります。
実践を重ねるために
会議英語対策では「実際に使ってみる」ことが最も重要です。教材を作って学習するだけでは不十分で、アウトプットの場を持つことで初めて実力が安定してきます。AI英会話やオンライン英会話サービスを使い、会議を想定したシミュレーションを行うのがおすすめです。実際に口に出すことで、自分の弱点や詰まりやすい箇所も明確になり、次の学習課題へとつなげられます。
まとめ
会議英語の対策は「聞き」と「話し」を分けて、それぞれに特化した学習を行うことが効果的です。「聞き」では自然な音声に触れ、専門分野の語彙やフレーズを吸収すること。「話し」では、自分の業務に即したテーマを教材化し、表現を積み重ねていくこと。この両輪を継続することで、国際的な会議の場でも自信を持って参加できるようになります。
verdeでは、会議英語対策のための細かな学習サポートや、英訳のサポートも行っています。ご自身の職務に直結する会議英語力を身につけたい方は、ぜひご相談ください。
