英語学習の中でも「動詞」が難しいと感じる方はとても多く、特にTOEICでは動詞に関する問題が頻出するため、どこから手を付ければ良いのか悩んでしまうのは自然なことです。
ただ、動詞の分野は学習がまとまりを失ってしまうと必要以上に時間が掛かってしまうリスクが高く、正しい順で対策することが重要です。本記事では、TOEICでよく問われる動詞の要点と、効率的な学習の順序を分かりやすくまとめて解説します。
TOEICでよく問われる動詞の5分野
TOEICの動詞分野は、大きく以下の5項目に分類されます。
- 句動詞(put off, look into など)
- 品詞の見分け
- 能動態と受動態
- 動詞の形(原形、三単現-s、過去形-ed、動名詞-ing、不定詞-toなど)
- 時制(現在形、過去形、進行形、未来形、完了形など)
学習開始順序としては、例えばこの1→2→3→4→5の順が効率が良いです。
初級者、中級者共に、この順で新規習得やおさらいなどしていきましょう。
句動詞は単語と同じ扱いなのでいつ始めても良い
句動詞は put off(延期する)、look into(調査する)など、動詞と副詞・前置詞が組み合わさって別の意味を作る表現です。
英語全体では数千種類ありますが、TOEICではまず頻出なものから約200種類を押さえておく事を目標にしましょう。句動詞はニュアンスを制する動詞ですので、勉強が進むについて、知らない句動詞の意味がおおよそ推測できるようになるなど、ポジティブな可能性を秘めた学習項目です。
単語と同じく時間はかかりますが、毎日少しずつ積み上げていくことが現実的で効果的な方法です。
単語程の量ではないので、頑張って覚えて行きましょう。
品詞と能動態・受動態は早い段階で習得しやすい
動詞分野の中でも、品詞の見分け(項目2)能動態と受動態(項目3)は比較的早く習得できる分野です。
品詞問題は選択肢から、caution(注意), cautious(注意深い), cautiously(注意深く)などを文脈に合わせて選ぶもので、
能動態/受動態は、pick up:拾う be picked up:拾われる のどうしの形の違いが文脈や構成から問われる問題です。
受動態はその形が「be動詞+過去完了形」である事を知れば対応でき、品詞も日々の学習で触れる英単語について品詞を意識する中で自然と身に付いて行くため、比較的自然に強化されるため、意識して復習していれば徐々に間違わなくなっていきます。
動詞の形は文法知識を積み重ねるほど間違えなくなる
動詞の形の選択(項目4)は、前置詞や接続詞、三単現、能動態か受動態かなど、複数の知識が絡みます。
例えば、
前置詞の後ろは名詞しか置けない → 動名詞-ing を置かなければならない
接続詞の後ろは節が来る → 主語と動詞が必要
このように、関連ルールが理解できるほど自然と正解にたどり着きやすくなります。
前置詞接続詞:前置詞の後は名詞が来、接続詞のあとはSVと続く
三単現:Iのときはamで、 He の時は is など
受動態/能動態: be動詞+過去分詞
上記を整理したら、後は日々の学習の中で意識して強化していきましょう。
ここまでで、項目1,2,3、4が片付きました。
もっとも時間がかかるのは「時制」(と「句動詞」)
動詞の中で最も時間がかかり、TOEICでも頻出するのが以下の2つです。
・時制
・句動詞
この2つは積み上げや運用練習に時間がかかるため、継続的にしっかりと向き合う必要があります。
TOEICで特に狙われる時制はこの2つ
TOEICの時制問題の中でも、とくに頻出で必ず押さえておくべきなのは以下の二つです。
・完了形(現在完了、過去完了、未来完了)
・when と if の後ろには will を置かないというルール
完了形はビジネスシーンでの進行状況や経験を述べる際に非常に多く使われるため、TOEICの読解・リスニングでも頻繁に出題されます。
また、学校文法でもおなじみの「when や if の後ろには現在形」というルールは、日本人が間違えやすい典型例であり、TOEICでも安定して問われる項目です。
時制を軸に勉強すると動詞全体がわかりやすくなる
時制TOEICで頻出というだけでなく、形を変えてありとあらゆる文章に常に付いてまわるため、腰を据えてじっくり向き合い体得することで、文章全体の構造をつかみやすくなり、動詞の形や受動態の判断も一層スムーズになります。
句動詞暗記はこの間ずっと並行して継続
句動詞は put off(延期する)、look into(調査する)などは、最初に取り組むと説明しましたが、単語と同様暗記もので、すぐには完了しませんので、その他の動詞学習をする間、並行して継続になります。
効率的な勉強順のポイントは「句動詞と時制以外は早々に完了する」ということ
まとめると、もっとも効果的な学習順序は次の通りです。
- 句動詞(put off, look into など)
- 品詞の見分け
- 能動態と受動態
- 動詞の形(原形、三単現-s、過去形-ed、動名詞-ing、不定詞-toなど)
- 時制(現在形、過去形、進行形、未来形、完了形など)
1,は早々に暗記学習開始
2,3、4 は一定のルールを知って慣れて行く事で対応
5はパターンが多いので、頻出の完了形などを強化しつつ、全体を丁寧に習得
動詞学習の中で迷うことが多い方は、この順番で取り組むと効率よく理解が深まり、TOEICや日常の英文読解での安定感も大きく向上します。
まとめ
動詞は英語の核となる部分であり、理解すべき範囲も広いですが、優先順位をつけて学習すれば確実に力を伸ばしていくことができます。
まずは時制を軸とし、句動詞をコツコツ積み上げ、日々の学習で動詞の形を確認しながら進めていけば、動詞問題に対する不安は着実に減っていきます。
